THE 1950、STREETLEVEL、SERMON...
ブレンドコーヒーの名前の由来を紐解くと、VERVEのカルチャーや歴史が見え隠れして、実はおもしろい。
これまで何も気にせず何度となく手に取っていたコーヒーだが、これを知ってから私のコーヒーブレイクが以前よりも有意義になった。
コーヒーをたのしみながら、いろんな情景や新しい発想も浮かんできてワクワクするような気がするのだ。
この記事に目を通してくれたみなさまのコーヒータイムが、これまで以上に有意義な時間になる事を願って書き進めよう。
THE 1950(ザ ナインティーンフィフティ)
- Googleの住所…?-
VERVE COFFEEは2007年にアメリカ・カリフォルニアのサンタクルーズという小さな街で誕生した。
サンフランシスコから車で1時間半。
サーフィン、スケボー、ロッククライミング…アウトドアスポーツが盛んな自然豊かな海沿いの街。
同時にサンタクルーズは、誰もがよく知るGoogle、Amazon、Instagram、NETFLIXなど、有名な新興企業や技術系グローバル企業が生まれているシリコンバレーの近くに位置している。
小さな街で小さなロースターから始まったVERVE COFFEEは、しばらくするとシリコンバレーの様々な企業でオフィスコーヒーとしてコーヒー豆を使ってもらえるようになり、その中でも、一番初めに大きなオーダーをしてくれたのがGoogleだった。
Google向けにつくられたエチオピア産のブレンドが現在のTHE 1950ブレンドの原型だ。
そしてこのコーヒーの最初の届け先がGoogleオフィスの「1950」番のビルだったことから『THE 1950』と名付けられ、いまに受け継がれている。
ちなみに現在もGoogleをはじめ、FacebookやTESLAなどシリコンバレー内の様々な企業のオフィスではVERVEのコーヒーが提供されている。
STREETLEVEL(ストリートレベル)
- FARMLEVEL to STREETLEVEL -
農園から街まで。お客様に一杯のコーヒーが届くまでのジャーニーをVERVEではFARMLEVEL (ファームレベル) to STREETLEVELと表現する。
生産者の思いをみなさんの手に。そんな願いがこのコーヒーには込められている。
数年前、VERVEはコロンビアの農園と協力して6万本の苗木を植え、栽培から収穫、提供まで全てのプロセスに携わるナーサリープロジェクトを開始した。
これもコーヒー農園と街の架け橋になるというVERVEの思いを体現したもの。
実際に種や苗木からコーヒーとして収穫されるまでの道のりは険しい。
土壌や気候...抗えない自然環境と向き合いながら、丁寧に丹念を込めて高品質のコーヒーに育て上げるのは至難の業。
その過程を共にしながら、農園とともにコーヒーの未来を創っていけたらと願っている。
>>ナーサリープロジェクトについてはこちらから
VERVEがコーヒーを提供する際に添える「ファームレベルカード」にもぜひ目を通してみてほしい。
どんな生産者がどんな環境でどういった過程でこのコーヒーをつくりあげたのかが記されている。
街で提供される今日の一杯にもいろんなストーリーが存在することを知ってもらえたら嬉しい。
SERMON(サーモン)
- 情熱のジャズ -
これを解明するために、まずはブランド名の由来を紐解こう。
「VERVE」は直訳すると情熱・熱情という意味がある。
コーヒー農園の情熱をVERVEの手でたくさんの人に届けたい。そんな思いがVERVEというブランド名には込められているが、実はもう一つ、隠れたストーリーがある。
VERVE COFFEEの創業者であるコルビーとライアンは大学時代に音楽仲間として出会った。
彼らが特に愛していたのはジャズ。アメリカのジャズレコード会社、ヴァーヴ・レコードからもこのVERVEという名前をもらった。
ヴァーヴ・レコードからは名だたる音楽家がレコードを出しているが、その中でも彼らが好きだったジャズの巨匠Jimmy Smith(ジミー・スミス)の知られざる名アルバム、「The Sermon!」からこのSERMONという名前はつけられた。
実は深くVERVE COFFEEのルーツと繋がっているのがSERMON。
サーモンのテイスティングノートから、地下の薄暗い喫茶店で、ジャズを聴き、コーヒーの香りを感じながら、ブルーベリータルトを嗜む光景が浮かんでくるのは私だけだろうか。
ぜひ Jimmy Smithの「The Sermon!」を聞いてVERVE の SERMONを楽しんでほしい。
【Play on Spotify! 】
KITA-KAMAKURA ROAST(キタカマクラ ロースト)
- Made in JAPAN -
2020年、VERVEは北鎌倉の地に焙煎所を併設した「北鎌倉ロースタリー&カフェ」をオープンし、日本国内での焙煎を開始した。(それまではアメリカのVERVEで焙煎した豆を空輸で仕入れていた。)
これを機会に、もっと日本中の方々にVERVEのコーヒーを楽しんでもらいたい。
北鎌倉から各地へという思いを込めて、地名を冠した日本限定のオリジナルブレンド『KITA-KAMAKURA ROAST』をつくった。
VERVEが鎌倉エリアに拠点を構えるのにも理由がある。それはVERVEのルーツであるサンタクルーズにカルチャーやバイブスが似ているから。
サンタクルーズのお店には早朝から海上がりのサーファーや近所の人たちが入れ替わり立ち替わり訪れる。いつでも誰もが飾らず気軽に行ける場所。そんな存在になれたら嬉しいといつも願っている。
VANCOUVER SWISS WATER DECAF(バンクーバー スイスウォーター デカフェ)
- カナダなのかスイスなのか -
VERVEのデカフェは農園から直接仕入れたコーヒー豆を、カナダ・バンクーバーに拠点を置く、スイスウォーター社へ送りカフェイン除去処理を行っている。
だから、バンクーバー、スイスウォーター、デカフェ。そのまま。
スイスウォーター社のカフェイン除去プロセスはとても優れている。
その名の通り、化学薬品を一切使わず純水に浸してカフェイン成分を溶かし出し、成分のみをカーボンフィルタに吸収させて除去する。
豆本来の風味も損なわれにくく、高品質を保ちつつ排水やフィルタも再循環させることができるという、環境にも優しく、サステナブルな方法だ。 身体への負担軽減や睡眠の質の向上といった理由から、積極的に取り入れる人が増えているデカフェコーヒー。
複数の研究からカフェインレスでもカフェイン入りのコーヒーと同様の健康増進効果が期待できると分かっているそうだ。
1日に4,5杯淹れるコーヒーホリックな私も、この文章を書きながら1,2杯ならデカフェに変えてもいいかもしれないと思った。
言い忘れたが、このプロセスはスイスで生まれた。
>>VANCOUVER SWISS WATER DECAFはこちら
>Coming soon…
SEABRIGHT(シーブライト)
- 海街物語 -
VERVEのホームからあなたのホームへ。
SeabrightはVERVEがアメリカ本社を構える街の名前。VERVEにとってコーヒーの調達、焙煎所、運営管理…全ての拠点となる、いわばホームグラウンド。
VERVE JAPANのメンバーは今年の春、このシーブライトにあるアメリカ本社を訪れた。
どこに行っても、「よくきたね!」「ウェルカムウェルカム!」帰り際には「またいつでも戻ってきてね!」そんな言葉をかけられた。
VERVEではお客様の帰り際に「いってらっしゃい」と声をかける。
もうここはホームだから、いつでも戻ってきてね。そんな気持ちを込めて。
“ホッと一息つける私たちのホーム。”
お家でもお店でも、コーヒーとともにそう感じられる時間を過ごしてもらえたら嬉しい。
>>SEABRIGHT Coming soon...
「今日はサーモンっていうブレンドコーヒーのエスプレッソを使っています!ミルクととっても相性が良くておいしいですよ!」
(「お魚と何か関係あるのかな…?」)
数年前、VERVEのコーヒーに魅了された日の、あのときの私の発想はなんて安易だったのだろう。。
そんな思い出も相まって、いまでは誰よりも深くこのコーヒーの魅力を伝えられる自信がある。
普段何気なく見聞きしている言葉も、背景を知ることで楽しめる世界が広がっていく。
VERVEのコーヒーが、多くの方の日常のそんな瞬間をつくっていってくれたら嬉しい。